
イベントやマルシェに出店してもなかなか売上が上がらない…

ハンドメイドイベントで売上を上げるためには、戦略的な準備と工夫が必要ですよ
ハンドメイドイベントに出店しても売上が上がらない・・・そんなお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。実際、初めての出店では緊張や不安の中で販売活動を行い、必ずしも目標金額に達するとは限りません。
私自身も初めは同じように感じ苦労していました。
イベント出店を重ね試行錯誤をしていくことで、規模に関わらず出店1回で5万円以上をコンスタントに稼げるようになりました。
この記事では、ハンドメイド初心者や副業で成功したい方や、「今ひとつ収益が伸び悩んでいる…」と感じている作家さんに向けて、どのようにして収益アップを実現したのか、7つのポイントを体験談を交えながら解説していきます。
ハンドメイドの作品数や種類を増やした

商品が少ないと、お客様に「スカスカしている」という印象を与え、手に取ってもらいにくくなります。また、1,000円の商品なら20点用意しても、完売しても2万円で5万円には到底たりません。
「最後の1点心理」を意識する
陳列された商品が少ないと、お客様が「自分に合ったものが見つからないかもしれない」と感じたり、売れ残った状態の商品を見ると「この商品は魅力的ではないかもしれない」という印象を与えてしまいます。
また、品揃えやカラーバリエーションが少ないとお客様の選択肢も限られ、「これじゃないな」と判断されやすくなります。
そうならないように常に、品薄や完売がないようにディスプレイすることを意識します。
私はその対策として、具体的に次のことをしました。
目標売上の10倍の商品総額を用意する

私が実践したのが、目標売上の10倍の商品総額を用意するという方法です。
例えば5万円の売上を目指すなら、50万円分の商品を用意するイメージです。もちろん全て違う種類である必要はなく、売れ筋商品の在庫を多めにしたり、同じデザインのものを複数用意してディスプレイを豊かに見せることがポイントです。
実践例
- 少額商品(~1,500円の商品)
→30〜40点程度をちょっとしたおまけ買いや立ち寄り客の入口として用意する - 中価格帯商品(1,500円~5,000円の商品)
→100〜130点程度を種類・点数ともに豊富に用意する - 高額商品(5,000円~15,000円の商品)
→15〜20点程度をバリエーション豊かに用意する - 開始から終了まで常にディスプレイは商品が充実している状態を維持
3段階ほどの金額差をつけたり、カラーバリエーションを用意することで、お客様に選ぶ楽しさを提供することを意識しています。

商品数を増やす準備は大変ですが、売れた後の品出しがスムーズになり、在庫が余った場合でも次回の出店に活用できるので、とても効率的です
自分の商品ターゲットにあったハンドメイドイベントに出る

ハンドメイドのイベントやマルシェ出店は、闇雲に出店すれば良いというわけではありません。
私もはじめの頃は、規模に関わらず沢山のハンドメイドイベントやマルシェに予定さえ合えば出店していました。多い時でほぼ毎週末出店し、出店料や関連経費がかさむ上、自分の作品のターゲットには必ずしも届かず悩んだ経験があります。
利益率を考えると、必ずしも大規模イベントが最善とは言えませんし、自分の商品のターゲット層にピンポイントで届かない可能性も大いにあります。
イベント選びが成功の鍵
自分のハンドメイド商品の作風に合ったイベントやマルシェならば、小規模で来場者数が少なくても熱心なお客様が集まるイベントに出る方が結果的に売上が安定することが多いです。
作風と来場者の相性を最優先に考える

具体例
- 北欧テイストの作品なら
→北欧雑貨イベント 温かみのある木の雑貨や、落ち着いたカラーの作品 - ナチュラル・オーガニック系の作品なら
→オーガニックや自然派マルシェ 素材感を活かしたデザインや、天然石・麻素材など - ミニチュア作品、繊細で物語性のある作品なら
→ドール系やミニチュアイベント ドールに合わせた小物や精巧なミニチュア作品など
イベント自体が趣味嗜好型であれば、お客様は自分が欲しかったものを求めて来場し購買意欲が高まります。

自分の作風に合ったイベントへ出店することで、お客様の反応が格段に良くなり、大規模イベントとは違った形での売上UPの効果を実感しています
自分の商品に合った什器を使う

ハンドメイドイベントやマルシェの出店では、限られたスペースで効果的に商品をアピールする必要があります。
私は初めの頃、ディスプレイや什器が統一感に欠け、商品の魅力が十分に伝わらなかった経験からそのの重要性に気づきました。
多くのお客様は、初見の印象で商品の魅力を感じ取ります。
初見のお客様に何が売られているのかを直感で理解でき、手に取りやすいディスプレイが購入意欲を大きく左右します。
什器を選ぶ上でのポイントは3つ!
- ディスプレイは作風に合わせた色味やデザインで統一する
- リピーターには「これが○○さんの世界観」と認識されるビジュアル作りを心がける
- 手に取りやすいレイアウトにし、商品の位置を工夫する

什器を工夫することで、お客様に「可愛い!」「素敵!」と思ってもらえるだけでなく、
「あのお店だ!」と自分のブースを認識してもらいやすくなる効果もあります。

さらに、コンパクト&軽量な素材を選ぶことで搬入出の労力を軽減し、作業効率も向上させることができました
原価計算をし、単価を見直した

ハンドメイド作家として活動を始めた当初は「とにかく商品を販売すること」ことに意識が向いてしまい、単価をかなり低く設定していました。
しかし、その結果、材料費や手間賃、出店準備にかかった経費をカバーできず、売り上げがあっても赤字という経験に陥ったことも多々ありました。
原価計算をし適正価格を決定する
そこで、私は「適正な原価計算」と「必要な販売数の割り出し」に取り組むようになりました。
具体的には「月にいくら売りたいか?」「そのためには何個作り、どの単価で売るべきか?」を計算することで、適正な販売価格を算出できるようになりました。
具体例
- 単価1,000円なら50個販売が必要
- 単価2,500円なら20個販売が必要
- 単価5,000円なら10個販売が必要
値段の付け方

もちろん、価格を上げる際には、素材の品質向上や製作工程の見直し、お客様へ告知なども行います
値付けの際の心理的ポイント

- 端数価格
「2,000円」ではなく「1,980円」のように設定し、実際の価格差以上に安く感じさせる。 - 松竹梅の法則(段階価格)
3つの価格帯の商品を用意し、真ん中の価格帯に一番売りたい商品を設定。例:「700円」「1,000円」「2,500円」。 - セット販売
複数の商品をセットにすることで、単品よりお得感を演出し、客単価をアップさせる。
こうした工夫を重ねた結果、売上アップにつながり、経営面でも安定した成果を上げられるようになりました。
次回出店の告知をし、リピーターを増やす

一度でもあなたの作品を購入してくれたお客様は今後のリピーター候補です。
初期の頃の出店では、売り切れたらそれで終わりと思いがちでしたが、実はその後のフォローが非常に大切なことに気づきました。具体的には次のような行動をします。
必ず次回の予定を伝え、接点を持ち続ける
私はハンドメイドイベントやマルシェの出店の際は、ブースを訪れて商品を購入してくださったお客様に「次回は○○のイベントに出店します!」と口頭で伝えたり、下記のようなことをします。
私が実践している方法
- ショップカードとリーフレットを配布
→購入者だけでなく、足を止めてくださった方にも配布 - 次回出店告知チラシを配布
→商品と一緒に、次回出店の日時・場所を記載したチラシを配布 - SNSフォローの案内
→ショップカードやリーフレット、次回出店チラシにInstagramやX(旧Twitter)のアカウントを記載してフォローを促す

お客様との繋がりを大切にすることでリピーター獲得に繋がり、次回の売り上げにも繋がります。
出店予定がなくても、WEB通販やSNSでの情報発信を続けることで潜在顧客との接点を維持するのがポイントです。
キャッシュレス決済を導入し、購入ハードルを下げた

近年では、現金を使わずにスマホ決済やクレジットカードで支払いを済ませる人が増えています。
最近のハンドメイドイベントでも、現金だけでなくキャッシュレス決済を導入することがほぼ必須になってきています。
特に大型のハンドメイドイベントやマルシェに来るお客様は、お目当てのハンドメイド作家さん以外にも開拓して新しい作家さんを探すことが多い傾向です。
私も初期の頃は、現金でのみ支払いを受け付けていたため、「気に入ったけど、現金が足りない…」というお客様を何度も見送ってしまい、非常に残念な思いをした経験があります。
複数の決済手段を用意して、購入機会を逃さない
キャッシュレス決済を取り入れてからは、クレジットカード、スマホ決済、電子マネーなど複数の決済手段を用意したことで、購入ハードルを大幅に下げることができました。
その結果、高額商品の購入もしやすくなり、平均単価が上昇。1回の出店で5万円という売上目標も達成できるようになりました。
私がキャッシュレス決済を導入した結果
- 売上が約20%アップ
- 客単価が上昇(5,000円以上の商品購入割合が15%アップ)
- 「現金が足りない」という理由での購入見送りがほぼゼロに
キャッシュレス決済の具体的な導入方法については下記の記事をご覧ください。
SNSでイベント出店告知を直前までし続けた

初めの頃は、イベント出店の告知を前日に投稿するだけで終わっていましたが、まめに投稿することで
「SNS見て買いに来ました!」というお声も頂けるようになりました。
自分の商品やブランドを発信し続ける
「イベント出ますよ!」と自分の商品やブランドを発信し続けることで、フォロワーや潜在顧客の認知されやすくなります。常にフォロワーさんが見ているとは限らないので、「しつこいかな?」と思うくらいがちょうどいいです。
具体的なSNSの発信方法
- イベント出店が決まった時点で告知する
- その後も作品紹介ととも定期的に告知する
- ブースが確定したらブース位置も告知する
大型イベントなどは主催のアカウントが拡散してくれたり、X(旧Twitter)はリポスト祭りなどを行っているので、フォロワーが少なくても多くの方の目に触れる機会が増えます。
また、ハッシュタグを活用することで、より多くの人にハンドメイド商品を見てもらうことも可能です。
まとめ
諦めずに挑戦し続けることが成功への鍵
ハンドメイドイベントで5万円を売り上げるために必要なことは、決して特別な才能ではありません。戦略的に行動し、お客様に喜んでもらえる努力を続けることが成功へと繋がります。
私自身も、試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ売上を伸ばしてきました。諦めずに挑戦し続けることで、1回のイベント出店で5万円は決して難しくはありません。
1回で5万円売り上げられれば、月2回出店するだけで、月10万円の収入も充分手が届く範囲です。
ぜひ、今日からできることから実践してみてください!